• HIROYUKI TOMURA

成田⇒チューク直行便就航。


前々から噂にはなっていたものの、いざ決まると本当に大丈夫なのか?というのが正直な気持ちなのである。ミクロネシアの州の一つで、昔はトラック島と言われており日本海軍の一大拠点が築かれた場所。その影響もあり世界的にはレックダイビングが有名で、日本ではテレビ番組で紹介されたジープ島が有名。ぼく自身も幾度となく通っている場所である。今まではユナイテッド航空で、グアムでながーいトランジットを挟んで、行くのも一苦労(ぼくは慣れちゃってるから全然平気なのだけど。)な場所だったのだ・・・

それが・・・4時間半で着いてしまうという。近すぎる(笑)


ぼくが不安に思うこと。それは、現在のチュークが日本人観光客を受け入れられるほど、インフラが整っているとは思えないということ。(成田からアジアの片田舎の国内線の小さな空港に乗り入れてしまったようなもの。)なので、喜びより心配と不安が大きい。ネットは不安定(ほぼ繋がらない。高速で繋がるのはごく一部のホテルのみ。)だし、道路は途中までしか舗装されていない。途中からその悪路に驚く方も多いだろう。


新しく建設中のホテル、増築中のホテルもあるが、足りない。そして何より、島自体のアクティビティも不足している。それこそ、ジープ島に宿泊をするか、他の無人島に泊まるか、ダイビングをするかスノーケル。時期によってはドルフィンスイム。島内観光(といっても戦跡巡り)くらいしかない。ショッピングをするような場所もなければ、「リゾート」と呼べるものは一つしかない・・・少なくとも海外旅行にあまり慣れていない人や、カップルで来るようなエリアではないと個人的には思っている(笑)


ここからはあくまでチュークでレックを嗜む者としての意見だが、個人的には、チュークのレックの質量は「世界一」と思っているのでジープ島と共に前面に押し出してダイバーを誘致すれば良いと思っているのだが、どうにもそれを日本で宣伝する事に対して航空会社は乗り気ではないらしい。勿体ないと思うが、それぞれ考え方があるのだろう。日本の沈没船を日本でアピールし難いという考え方も当然理解できる。だが、直行便が就航することで、慰霊に訪れる方々は楽になるだろう。聖地巡礼としてマンガやアニメが好きな方も来やすくなるだろう。戦争のあった場所を観光というと聞こえは悪いが、しっかりとチュークの歴史を知ってもらえるような形を作れたら現地も喜ぶ。そんなことを考えるのである。ジープ島を訪れるゲストの中には沈船がある事すら知らずに来るダイバーも多くいると言うのだから。(元々ジープ島は積極的にレックを潜っているわけでないので、影響は少ないと考える。決して悪い意味で言っているのではないので誤解しないでね。)


また、経年劣化の進むチュークの沈船群において、ダイバーが増えすぎるのは、色々と問題も起きてくる可能性もある。以前、他国のレックを潜った際にはあまりにも人が多く、ペネトレーション(船内探索)をするのに順番待ち、渋滞から逃れるような潜り方になり、疲弊した覚えがある。デリケートな遺物も多いチュークにおいて、ダイバーは増えすぎず、けど現地的には少なすぎずが理想のようにも思っている。


チュークにお世話になっている者として、少しでも現地が潤えば嬉しいとは思っているのだが、お世辞にも治安が良いとは言えない部分もある。チューク人はお酒に弱く、週末になると酔っ払いが現れ、絡んできたり、叫んでモノを投げて来たりするのはよくある話。「安全だよ」という言葉をどうか鵜呑みにせず、気を付けて欲しい。また、チュークは時期によっては雨が多くなる。季節によっては風向きも変わる。散々ネガティブな話をしてしまったが(笑)シーズナリティにもぜひ気を遣ってほしい。いろいろポジティブな条件がマッチすることで、自然の織り成す ”最高の景色” に出会える場所でもある。皆さんがそんな光景にチュークで出会える事を願わずにはいられない。